今日は、お向かいさんからのご招待を受け、京都南禅寺【菊水】で湯豆腐を頂いてきました。
先週、胃腸風邪に感染し、5~6日おかゆとうどんだけの生活だったのですが、何とか回復し、楽しみにしていたお食事会に出向くことが出来ました。
南禅寺界隈といえば、明治時代から昭和初期にかけて建てられた政財界の要人や京都の旦那衆らの別荘が数多く残るエリア。
その昔、東山の峰々を借景として、疎水を引き込んだ庭園と趣向を凝らした数寄屋建築が一体化した別荘は、ステイタスの象徴でもあったらしく、そのほとんどが非公開なのですが、こちら「菊水」さんは、長年「料理旅館 菊水」として親しまれてきた老舗。
建物は、明治28年に呉服商・寺村助右衛門の別荘として建てられたもので、約400坪に及ぶお庭は七代目小川治兵衛が手掛けた名庭園なのだそうです。
七代目小川治兵衛は、他にも沢山の庭園を手掛けているそうですが、平安神宮や、円山公園も代表作のようです。
【菊水】の庭は、池泉廻遊式庭園として今も残り、広大な面積を誇る、優美な庭園と、日本建築の粋を凝らした数寄屋造りの建物とがまさしく調和しているところに、新進気鋭の空間デザイナーが上質な雰囲気を作り上げ、伝統を守りながらも時代に合わせた進化を取り入れ、生まれ変わり、 1階にはお庭を真正面に望みながらお食事が頂けるダイニングルームがあって、まさしく、お庭を愛でながら、お食事を頂いてきました。
庭の中央にある樹齢200年といわれる赤松が、とても存在感があり、素晴らしく、歩いて庭を拝見した時よりも、お部屋で見ている時が壮大に見えました。
冬なので、お花は少なかったのですが、珍しく、【寒のカキツバタ】が咲いていました。
帰り際に、タイサンボクに似た木を見つけ、お店の方に聞いてみると、側の大きな木に登って手入れをされていた植木職人さんに直ぐに聞いて下さり、その方がわざわざ下りて来て、説明をして下さいました。
何と、はがきの元になった【多羅葉】という木だそうです。
「説明をしたいので、下ります。」と言って下さった職人さんの気持ちがとても感激でした。
職人さんも、興味を持った人に説明をしたかったのでしょうか。
お土産に、いまの時代でも葉書きとして通用するらしい、その木の葉を1枚頂いて帰りました。
こうして、文章にまとめていると、お料理の印象がどんどん薄れてくるのか、後回しになりましたが、お料理も美味しく頂きました。
いつも思うのですが、私は、「花よりだんご」ではなく、
【だんごより花】なのです。
和のお庭と建物、その空間を目でしっかり味わいながらのお食事に、とても満足なお呼ばれでした。
帰りには、何十年ぶりでしょうか? 平安神宮にも立ち寄り、お参りをしてきました。
年末だったせいか、観光客もまばらで、青空に映え、綺麗さだけが際立っていました。
平安京は、四神に守られていた、という所から、平安神宮には、白虎楼と蒼龍楼があり、それぞれの近くに、像もありました。
今回は、蒼龍を見落としてしまいましたが、白虎だけは、確認できました。
私の日課として、夕方散歩では、近所にある九頭龍神社の前を通るので、毎日お参りをするのですが、今日は、こんな大きな有名な神社にお参りすることが出来ました。
今日は、今年1年の締めくくりとなり、思い出に残るお食事会になりました。