朝日新聞社の創業者である村山龍平さんが収集されたコレクションの中から、茶事に用いられた茶道具や、浮世絵の展示でした。
2012年にオープンしたフェスティバルタワーの中にあって「中之島香雪
美術館」として、新たな「市中の山居」を目的として2018年に創設された
ところです。
神戸市御影にある香雪美術館開館45週年を記念して、本館に次ぐ、2館目の
美術館としてオープンされたそうです。
今日は、平日という事もあって、会場内は空いていて安心して、
2時間近く掛けて見せて頂きました。
かつて若い頃に、着付け学院で着物ショーなどを行ったフェスティバルホールも新しくなって、このタワーの中にあると
いう事でしたが、今回は、美術館だけの訪問で帰って来ました。
コロナ感染も又少し広がって来ているという事で、一抹の不安はありましたが、7月12日までが、浮世絵の展示という事だったので、雨も少し降って
いましたが、思い切って出掛けてきました。
電車に乗るのも、半年ぶり、いつも使用している布製マスクから、不織布
マスクに変えて、少し緊張気味で出掛けましたが、帰宅後かなり疲れていて、お昼寝時間が長くなってしまいました。
中国では南宋時代の梅花天目をはじめ、朝鮮の井戸茶碗、国産では鎌倉時代
から、室町に掛けて、又江戸時代に作られたものなどの展示でしたが、日本の美術品が海外に流れる事を憂いた実力家が収集されたものを、現代の私達が
見せて頂く事が出来て有難い事です。
大ぶりの茶道具が印象的でしたが、今回は、滅多に見られない
浮世絵を見ることも私の目的の一つでした。
勝川春章さん作【三都美人図】は、戦前の美術専門誌に掲載されて以降、百年以上表に登場したことが無く、その出現が望まれたいた作品だそうですが、
軸に描かれた浮世絵は、本当にうっとりする美しいものでした。
又、御影にある、藪内流家元の茶室「燕庵」を忠実に写した、明治44年建築「玄庵」のレプリカも設置されていて、壁を取り除き、茶室内部が見える仕組みにしてありました。
薮内家では、伝来の茶室「燕庵」を写して建てることは相伝を得た人だけが許される定めになっており、村山邸に燕庵写しが建てられたのは破格の扱いだったそうです。