着物と茶道 日本の文化ブログ

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大津での前撮りとジロー君

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コロナ禍の中、今年も大津での振袖前撮りのお仕事が無事に終わりました。
5月の予定だったのですが、緊急事態宣言の発令によって、この時期まで延期になっていたのです。

近年は、西武デパート内にあった鈴乃屋大津店での実施だったので、琵琶湖のほとりにある県立武道館での実施は
数年振りでした。

1年に1~2回、3日間連続のお仕事でしたが、15~6年通って来たもので、今年で最後になるかも・・・という
事情の中、何だか琵琶湖を見るのも胸が詰まる思いでした。

少し、早めに武道館に到着したので、琵琶湖まで近づいたところ、朝の琵琶湖を眺めておられた店長が、記念にと
写して下さいました。

いつも、バタバタと仕事が始まるのに、今回は、朝の琵琶湖をしっかり眺めて、ゆくっりとした気持ちでの
スタートでした。

IMG_20200524_1801303日目の日曜日は、お客様の予約数も多く忙しい1日でしたが、無事に3日間を終了する事が出来、安堵する思いで帰宅したところ、お向かいのワンちゃん
ジロー君が亡くなった報告が待っていました。

散歩をしていても、夏ごろから、調子が悪そうだったのですが、腎臓の数値が悪いという事で、余命、1年と言われてから、3か月位で、あっという間に
逝ってしまいました。

東京の方が、高度な治療が受けられるかな・・・という事で、一時東京に
行っていましたが、自然療法のホモトキシコロジーの治療を取り入れて
おられる先生が堺にもいらっしゃる、という事で川西に戻ってきて9日目
でした。

お向かいのお姉ちゃんは、藁をもすがる思いで必死に治療の道を探ったのに空しくでした。

 

143484C8-A891-413A-9E31-86CA13CA8C9C子供の頃から、もう歩けない・・・と言いだして、散歩途中でよく私は抱いていましたが、最後に抱いた時は、痩せて軽くなっていました。

私にとっては、その事が、彼との最後の触れ合いになりました。

優しくて、犬にも人にも仲良く触れ合えるフレンドリーな子だったので、
犬友も多く、皆さんに報告せねばです。

生後7か月で、お向かいにやって来てから、4年余り、甘えたで、いつも
楽しませてくれました。

後、3日で5歳になるところでした。

ジロー君、有難う!!!!!

茶道稽古 11月(3回目)

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軸   【閑座聴松風】

花    絞り西王母 ヤマボウシ

菓子   照葉(福助堂製)

稽古   初炭 盆点 盆略 行の行

昨日、庭の手入れが出来ていたので、今朝は一枚の葉っぱも無く、床花に入れる花だけの見積もりですみました。

早咲きの西王母が無くなりかけていますが、何とか、今日も丁度いい程度の物があり、真っ赤に紅葉している
ヤマボウシと添わせる事ができました。

 

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お稽古内容は、ベテランさんの行台子を使っての【行の行点前】を中心に行いました。

テキストの無い、口伝のお稽古なので、自分でノートを作って
いくしかないのですが、3人さんが、お互いのお点前をじっくり見て、脳裏に刻み付けて下さったことと思います。

又、来月も予定しておりますので、頑張りましょうね。

庭の花

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今朝、庭への出口のカーテンを開けると、昨夜の風のせいで見事な落葉景色でした。
まさに、【開門多落葉】でした。
必死に落ち葉拾いをしながら、はたと周りを見渡してみると、つわぶきの花が満開で、鮮やかな黄色の花が、庭を
賑わしてくれています。

万両も、例年より、かなり大粒の実が付いていて、深みのある赤が際立っています。
こんなに大粒の万両は初めてで、冬の庭の中で、《万両ここにあり》と主張しているように見えました。

今年は、黄色の千両が消えてしまいましたが、赤の千両は、綺麗に色づいています。

植物も、人の営みと同じく、いい時、悪い時色々あるのだな・・・
有難い事に、今年はいい時が巡ってきたようで、庭の手入れをしていて嬉しくなりました。

今日は、8月に亡くなられた着付けの親先生の弔問に、同僚と共に伺ってきました。
コロナ禍の中だったので、親族だけの家族葬をされた、という事でしたが、息子さんが、気持ちよく受け入れて
下さったので、1時間ばかりお邪魔して参りました。
私の着付け人生40年間は、恩師との思いででもあり、走馬灯の様に思い出されてくる事を、息子さんご夫婦に色々お話しさせて頂きました。
喪中のはがきを頂いた時は、私もかなりショックでしたが、こうしてご挨拶も、ご焼香もさせて頂き、少し気持ちの
整理がついた気持ちになりました。
寂しくなりましたが、お元気そうな時の遺影を見て、私の中には、元気はつらつなお姿そのままを残していこうと思った次第です。

「有難うございました。ゆっくりお休みくださいね・・・」

茶道稽古 11月(2回目)

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軸  【開門多落葉】

花   錦木 絞り西王母

菓子  織部上用(上政製)

稽古  初炭・後炭・薄茶・台天目・唐物 色紙点

 

秋晴れの暖かな日が続いています。
又、庭には、軸のごとく、藤の葉っぱが沢山落葉しています。

前回のお稽古時には、まだ青味が残っていたニシキギも、今日は、綺麗に紅葉していました。
炉になると、椿オンリーになってしまいますが、早咲きの絞り西王母が、9月から咲き始めたもので、蕾が殆ど
無くなってしまいましたが、今日は、有難い事に、綺麗な一枝が残っていました。

それぞれが、初釜に向かって練習をしましたが、テキストの無い、四科伝は、難しいですね。

着物で来られた坂口さんは、力も入っていたからか、又お稽古最後の方だった事もあって、初炭の他に、
薄茶平点前を2回、頑張られました。

逆に私が、今朝は、七五三の早朝着付けに行った後でのお稽古になったので、洋服での指導になりましたが、皆さん、冬に向けては、着物でのお稽古にも励みましょうね。

茶道稽古 11月(1回目)

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軸    【瑞気満高堂】

花     ニシキギ 山茶花

菓子    猪子餅 新米せんべい もみじ

稽古    初炭 後炭 薄茶 濃茶 (杉棚利用)

 

今年は、1日に、炉開き祝いを行う事が出来ました。

茶室が夏景色から、冬景色に一変します。

風炉から炉に変り、炭の大きさが巨大になるので、釜の中の湯もしっかりと湯気を上げ、沸いてきます。
側にいると、まだこの時期だと、暑くなるくらい、暖房効果もばっちりです。

IMG_20201101_152806今日は、杉棚を使って基本の稽古をして頂きました。

二人の方が、着物で来てくださり、袂の不具合を経験して、こなし方の勉強
にもなりましたね。

炉開きには、三つの【べ】の道具を使うという約束があるのですが、この棚に載っている《備前の水差し》《織部の香合》《黒織部の茶入れ》で、揃える事が出来ました。

お菓子も、上政さんで注文をして《猪子餅》を準備する事が出来、茶人としてのお正月を無事迎えることが出来ました。

 

 

IMG_20201101_124257干菓子器は、岩手県平泉の伝統的工芸品漆器「秀衡塗(ひでひらぬり)」
使いました。
お祝いにふさわしい、華やかな漆器です。
中々関西では、見かける事は少ないですが、関東出身のお向かいの奥さんから以前に頂いていたものです。
新米を使ってのおせんべいと共に、炉開きに見合った干菓子も準備
出来ました。

これから、半年間、大きな炭を使っての茶道を楽しみましょう。

 

茶道稽古 10月(3回目)

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軸   【東籬佳秋色】

花    上臈ほととぎす コバノランタナ

菓子   焼き栗(香月製)

稽古   中置初炭・後炭 茶箱月点前 和巾点

 

一機に寒くなり、床暖を入れてのお稽古となりました。

今月は、中置でのお点前が中心になるのですが、先週2回目のお稽古同様、小板を使ってのお稽古を行いました。
五行棚程の華やかさはないですが、10月だけの素朴なお点前です。
まだ、キャリアの浅い坂口さんには、丁度基本も学べてよかったです。

上級さんには、四科伝の和巾点も挑戦して頂きました。
幕末の頃に活躍された、11代玄々斎精中がまとめられた、【和巾点】
茶道を完成させた利休さんから代々受け継がれてきた茶道を守らねば・・・と宮家に献茶を申し出られた際に
拝領された、と言われる和巾に因んだお点前。
意味を嚙みしめながら、お稽古に挑みたいものです。

 

IMG_20201018_135340今年も、香月さんの【焼き栗】がとても美味しいでした。

この時期は、お菓子も栗が中心になりますが、【焼き栗】は最高です。

又、来年も楽しみにしたいものです。

秋の七草 葛の花

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ぼちぼち、稲刈りが済んでいる田んぼもあれば、まだ黄金色に染まったままの所もあります。

台風、14号が発生したという事なので、次に通る時には、刈り取られているかも分かりません。

夏前に可愛らしい苗が植えられて、お水の中で泳いでいるような状態から、私達は暑い暑いと言っている夏の間に、
稲は堂々と成長し、実が付き、涼しくなるころには、稲穂が垂れてくる。

毎年繰り返されるこの成長過程を見るのが、私は大好きです。

 

稲穂を題材にした帯結びも作っています。

《穂 ほまれ》です。

お米大好きな私にとって、今年も、美味しいご飯が食べられる事は、有難いことです。

 

田んぼ道を過ぎ、今日は珍しく、猪名川の河川敷を通りました。

茂った草の中に、秋の七草の一つである、【葛】を見つけました。

山の中で自生するものと思っていましたが、こんな所にもあるのだと、この発見も喜びでした。
挿し木にしたいところですが、葛は強くて繁殖しすぎるので、我が家の庭では無理だと思い、眺めるだけにしました。
葛切りや、葛湯、冬場によく利用する葛根湯等、食する機会は多いですが、花を見る機会は珍しく、今年は秋の七草、全てに出会えた事に喜びでした。

茶道稽古 10月(1回目)

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軸   【吾心似秋月】

花   槿 萩 藤袴 花筏 三時草

菓子  栗拾い(香月製)

稽古  五行棚での初炭 後炭 薄茶 濃茶

 

今日は、少し蒸し暑い一日でしたが、自然換気だけで過ごせる気候でした。

床花には、秋の七草のうちの、萩・藤袴を入れましたが、何と、春の花である、花筏が、秋にも咲き始めて、
一所に入れてみる事にしました。

花筏は、晩春の花なのに、夏になると、早くも全て落葉してしまい、少し涼しくなり始めたら新芽をのぞかせ、あっという間に葉も大きくなり、花を付けていました。
年に2回も咲いて、得をした気分ですが、樹木としたら、無理をしているのでしょうか。

 

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又、菓子は、先週の栗は、木についている状態でしたが、今日は、落ちた栗の状態の物で、1週間の時間経過を自然そのままに演出する事が出来ました。
ご製は違いますが、それぞれに美味しいでした。

道具畳には、宇宙を構成している【木火土金水】の要素が存在すると言われる五行棚を据えての中置のお稽古をしました。

中置は、肌寒くなってきた頃に、お客様に火を近づけて差し上げましょう、との目的からの10月だけのお点前です。
温暖化が進むこれからの時代、登場する機会の減るお点前なのかも分かりませんね。

 

 

IMG_20201006_111402先日来より、お月さんを眺め、自然の変化を楽しんでいましたが、今日は、
茶入れにも、お月さんに因んだものを使ってのお稽古をして頂きました。

【広沢茶入れ】中興名物
「広沢の池の面に身をなして見る人もなき秋の夜の月」
この古歌から、小堀遠州が命名したという茶入れです。

現代人は、月を見上げて鑑賞しますが、昔の貴い身分の方々は、池等に映る
月を見て楽しんだと言われます。

香で楽しみ、陰で楽しみ、歌で心内を伝え、本当に風流なことですね。

中秋の名月

中秋の名月 2020

 

今年の中秋の名月は、教室のある木曜日でした。

6時15分位から、外に出て、お月さんがどこにあるか探したところ、教室の前の道から見え、ビルの間から
のぞき始めていました。

15分ほど同じ場所に立って見ていましたが、どんどん上に上がっていきます。

目に見える程の速さで動いて行くのです。

という事は、そんなに早く地球が動いているという事になるのです。

自分の足元は何も感じないのに、実はどんどん回転している・・・
不思議ですね!!!

今日は、お月さんの輝きと共に、地球の動きにもあらためて感動した日でした。

 

IMG_20201001_204749因みに、夜のお稽古終了後のティータイムおやつは、石井さんの差し入れの
数字カステラでした。

京都の老舗菓子メーカー 「伊藤軒」と、京都のテキスタイルブランド
「SOU・SOU」のデザインのコラボレーションで生まれた、なつかしくも
新しい「わらべ菓子」です。

各人、好きな数字を取り、わいわいと楽しく頂いて、お開きにしました。

アオサギ

7033

 

今日の散歩では、アオサギに出会いました。

黄金色に輝く田んぼを通り過ぎ、暫く歩いていると、多田地区の旧家のお家の庭で、虫でも探している姿で佇んでいました。

首も、手足も長く、人間の2~3歳くらいの身長がありそうな姿でした。

かなり近づいても、逃げる気配がなく、まるで飼われている様に感じられました。

7036アオサギは、コウノトリ目サギ科アオサギ属に分類されている鳥類のひとつです。

アオサギは、見た目が青いわけではないのに「アオ」と名付けられています。

それはどうしてなのでしょうか。

アオサギの羽は灰色ですが、それが青色がくすんだ灰色に見えるという事から和名の由来になったとも言います。

水の中に立っていることが多いことから、青と名付けられたとも言われており、諸説あります。(鳥ペティアより)

その後、大きな羽根を広げ、隣のお家の屋根に飛び移っていきました。

散歩をしていると、色々な出会いがあり楽しいですよ。