着物と茶道 日本の文化ブログ

日別アーカイブ: 2019年5月28日

大徳寺 利休忌

 

 

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今日は、大徳寺での利休忌法要と五席の茶会に行って来ました。

今月の法要は、裏千家の担当で、何と、鵬雲斎大宗匠と坐忘斎宗匠がご一緒のところを、間近でお目にかかる事も
出来ました。

まず、一席目は、大慈院での表のお席に入り、続いて、9時半からの聚光院での法要にも間に合いました。

何と、ここで、【人間万事塞翁が馬】となったのです。
名前を間違われた事から、次の席に回されたのですが、何と何と、閑隠席の正客席に案内され、江戸時代に作られた
茶室の上座に鎮座させて頂いたのです。
又お裏の、若い男性のダイナミックなお点前も、しっかりと拝見させて頂きました。
このお席では、重要文化財の、三畳の茶室に入れなければ、全くお点前は見えないのですが、その上、正客席に座らせて頂いたのです。
利休忌には、茶人さんが全国から集まって来られるので、そんな中で中々こんなお席に上がらせて頂けるチャンスは
巡って来ないだろう、と思える様な、出来事でした。

お席後、別席で尾張屋さんのお蕎麦と巻きずし2巻を頂きましたが、そのそば券も頂けなかったという、おまけ付き
でしたが、全ては、閑院席での正客席着座で、気分は帳消しです。

 

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その後、枯山水の庭のある瑞峯院に周り、餘慶庵での表さんのお茶を
頂きました。
こちらでは、少し待ち時間がありましたが、雨に濡れた、庭の木々の緑が
とても綺麗で、眺めているだけで、充分時間が過ぎていきました。

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こちらでも、タイミングよく次席に座らせて頂く事が出来、お隣には茨木県から来られた方との同席で、男性の正客も含め、楽しくお話しが進みました。
珍しい花【金蘭】や、【カキ蘭】にも出会う事が出来ました。

四席目は、一般拝観謝絶の三玄院に向かいました。

【塵中一丈日】の軸が掛かっていましたが、あまり見かけない言葉なので、帰宅後調べてみましたら中国の五言律詩の中の一句との事でした。
こちらも聚光院同様、お裏さんだったのですが、遠州流の男性の方がお正客に座られていて、楽しくお席を盛り立てておられました。

香合 聚光院の古材

釜  棗型

 

IMG_20190528_135647最終席は、玉林院でした。

この頃になると、重菓子は口に入らず、干菓子の削種だけで、
表さんのお茶を頂きました。

10人ほどのお席で、席主さんが東京や、九州から集まって
来られているというユニークなお席でした。

庭には立派な松が、立っていて、思わずスマホを持ち出して
しまいました。

何せ、大徳寺は広い・・・

昨年は、あまりお道具を見る余裕が無く四席回って、今年は、しっかり見せて頂いて五席回り、少し要領を得た
様な気がします。
次回参加出来る機会があれば、文化財としての各塔頭自体にも目を馳せ、楽しみたいな、と思いながら、松屋藤兵衛の【紫野松風】だけはしっかりお土産に買って帰りました。

あいにくの雨でしたが、その分涼しく、雨に打たれた緑は瑞々しく、幸いした一日でした。